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Ankerからモバイルバッテリー単体での利用でも最大65W出力可能な、「Anker Prime Power Bank (9600mAh, 65W, Fusion)」が発売になり、購入し実際に3週間ほど使用したので紹介していきます。
プラグ一体型モバイルバッテリーの弱点を克服
ここ近年モバイルバッテリー市場もどんどん進化し、プラグ一体型のモバイルバッテリーも各社から発売されるように。ただほとんどのモデルが、「コンセントに刺しているときは最大出力だが、モバイルバッテリー時は半分ほどの出力に落ちる」という仕様でした。
Ankerからも733 Power Bankというモバイルバッテリーがあり愛用していますが、コンセント接続時は65w、モバイルバッテリー時は30wとなってしまう為、MacBook Proなどを充電したいときは、コンセント利用時は問題なく充電できるが、モバイルバッテリー使用時は急速充電はできない、という悩みがありました。
今回新しく出たAnker Prime Power Bank (9600mAh, 65W, Fusion)では、コンセント使用時でもモバイルバッテリー使用時でも65w出せるという、まさに欲しかったスペックで、すぐ飛びつきました。
パッケージ・同梱物一覧
パッケージは最近のAnker Primeシリーズと同じテイストのもの。
開けるとシンプルな梱包。シンプルながら何が中にはいっているかパッと見でわかるアイコンが可愛いです。
同梱物はこちら。
- バッテリー本体
- ストラップ
- USB-C to Cケーブル
- 取扱説明書
- ポーチ
付属するUSB-Cケーブルのデザインは最近のAnkerでよく見るデザインになっていました。たまにモバイルバッテリーに付属するおまけケーブルは安っぽい細いものが多いのに対して、ナイロン編み込みのケーブルが付属するのは嬉しいポイント。
バッテリー本体の外観
全面はAnker Primeシリーズの特徴のある黒いプラスチックパーツがつくように。以前レビューした737 Power Bankに近づきました。
側面には、電源ボタン、USB-Cポートが2つ。単ポートで使う際はどちらの端子(C-1、C-2)でも最大65w出力が可能です。
両ポートから65W出力可能
C1ポートから充電
約63wの出力を確認
C2ポートから充電
約62wの出力を確認
2ポート同時充電のときは最大で、C1が45w、C2が20wに割り振られるので、PCなどを接続するときはC1ポートに接続します。
Amazon販売ページより引用
背面には仕様や、PSEマークなどが記載されています。
反対側の側面にはボタンやUSB-C端子はありません。
新しく搭載されたディスプレイには、様々な情報を表示することができます。
- バッテリー残量&リアルタイム出力W数
- バッテリーの健康状態(バッテリー状態、満充電使用回数、本体温度)
- ディスプレイの自動オフ時間設定
- ディスプレイ表示の明るさ設定
- C-1ポートのInput+Output/Output Onlyの切り替え
実測値はストラップ込みで309.5g。実際に手に持った感じではそこまで重く感じませんでした。
本体充電中は、現在のバッテリー残量と、満充電までにかかる時間が表示されます。バッテリー本体を充電しつつ、USB-Cから充電するパススルー充電にも対応していますが、バッテリー本体の温度が上がっている場合と本体からの出力が30Wを上回る場合は、本体ディスプレイにシールドマークが表示され、充電完了時間が99H99Mという表示され、USB-Cからのアウトプットが優先される形に。本体への充電は出力と温度が下がり次第開始されます。
Anker 733 Power Bankと比較
今回のこのAnker Prime Power Bankを購入する前まで使用していた、733 Power Bankと比較してみました。
Prime Power Bankは733 Power Bankに比べ、かなりスリムな筐体サイズになりました。
ポート面を見ると733 Power Bankのほうがだいぶスリム。また733 Power Bankは電源ボタンに4つのインジケーターがあり、それでバッテリー本体の残量を見る形でした。
コンセントを出した状態での比較。733 Power Bankはコンセントからかなり手前に出てくる形で、ビジネスホテルやカフェなどの酷使されている緩いコンセントでは自重で落ちてしまうということがありましたが、新型のPrime Power Bankではその心配も少なくともなりました。
コンセントを指す面を並べました。コンセントが幅狭く設置されている場所で使う場面では、733 Power Bankの方がスリムに使えます。これに加え、733 Power Bankは正面にUSB端子があったのに対して、Prime Power BankはUSB端子が横についているため、横幅はある程度余裕が必要です。
重量を比較すると、わずかながら新型のほうが軽い結果に。手に持って明らかに軽くなったと実感するほどではありません。
バッテリーといっしょに持ち歩くもの
733 Power Bankといっしょに持ち運んでいたもの。付属のポーチにピッタリと入っていたので、そこまでかさばることがなく持ち運びできていました。
- USB-C to C Anker シリコンケーブル
- USB-C to C CIO W表示付きシリコンケーブル
- データ転送用の30cmケーブル
- 3in1 マルチケーブル
この持ち物の中からPrime Power Bankでは無くなったUSB-Aの3in1ケーブルを除いたものを引き続き持ち歩きます。
実際に使ってみて
届いてから実際に、3週間ほど使用してみて感じたメリット、デメリットを挙げてみました。
メリット
- サイズが手のひらサイズに変更
- スリム化により抜けづらい
- 充電器、モバイルバッテリーでも65W出力
- ディスプレイ搭載でよりわかりやすく
- パススルー充電に対応(条件あり)
デメリット
- 2ポート使用時は45W/20Wの制限
- USBポートの向きが横出しで干渉する時も
- 65W出力で9600mAhはあっという間
実際に、出張、クライアント先でのMTG、コンセントのないカフェでのPC作業など様々な場面で試した中で感じたメリット/デメリットです。
先代の733 Power Bankより全体的にスリムにコンパクトになり、そのおかげでゆるいコンセントから自重で抜け落ちるということがほぼなくなりました。先代はどうしてもコンセントから距離が出て、その影響で段々と前に傾いていき、テコの原理のような形で抜け落ちるということが度々ありましたが、この新型になってからはその場面はありませんし、今後も心配なさそうな点です。
実際にコンセントのない場面でM2 MBAなどに繋いだ場合でも単ポート65W出力で急速充電できるのはとても便利に思える反面、9600mAhという容量ではあっという間にバッテリー本体が0%になってしまいました。ここは重さも犠牲にはなってしまうかもしれませんが、更に大容量のモデルが出てきてくれたらとても嬉しいなと思っています。
デメリットの面では、USBポートが横出しになった影響で、USBケーブルが本体から横に出る形になってしまうため、場所によってはケーブルの干渉が起こる場面もありました。あまりにも気になるようならL字のUSBケーブルに入れ替えようと思っています。
またこれはバッテリー本体の話ではありませんが、今回付属してきたクリーム色のポーチがなかなかに残念なものでした。いつもだと黒いポーチが付属し、手触りもよく愛用していたので今回もそちらに入れ替えて使っていたのですが、バッテリーを出すたびについてくる細かいチリやホコリのようなゴミ。シリコンケーブルにもかなりの量がついていて気になりすぎて、733 Power Bankに付いてきた黒いポーチを引き続き使用することにしました。
ディスプレイの部分がよく目立つ
これはバッテリー本体の性能には一切関係ないので、デメリットに入れませんでしたが、今後出てくるモデルに付いてくるポーチがこれと同じタイプだとちょっと残念だなと感じました。
付属品のポーチ以外はとても満足しているこのAnker Prime Power Bank (9600mAh, 65W, Fusion)。筐体もコンパクトにスリムになったので、外出先や新しい持ち運び用の充電器やモバイルバッテリーを探している方にはオススメできる新製品だと思いました。全国のAnker Storeで実機を見ることができると思うので、気になる方はチェックしてみてください。